I wanna go to alps.

教育のことしか書きません。たぶん。

毎年同じことをするということ

 3学期の授業もほぼ終わり。毎年、物理基礎の授業の最後にはこの本の一部分を紹介している。

 

川勝先生の物理授業〈下巻〉電磁気・原子物理編

川勝先生の物理授業〈下巻〉電磁気・原子物理編

  • 作者:川勝 博
  • 出版社/メーカー: 海鳴社
  • 発売日: 1998/08/01
  • メディア: 単行本
 

47ページから引用

朝永振一郎さんの講義について学生が「先生の授業は、そのときはわかった気にさせるが、家に帰ると何が何だかわからなくなる」と評した。すると先生は「それを名講義というのだ。」といったという。先生にできるのは「何となく、わかった気にさせる」ところまで。ホントにわかるのは、それ以後の本人の問題なのだ。

 もっともわけがわからんのが積み重なるとフラストレーションに陥るから、答をもらって安心するだけの生徒には不向きかもしれない。しかし、世の中そんなに答がぴたっとあうものは少ない。せいぜい学校の問題程度だけかもしれないのに。』

 

 とても良い文章だと思います。むしろ始めに紹介してもいいかも。こっちでできるのはわかった気にさせることまでで大事なのは自分でやる・自分で考えるってことだよというメッセージを伝えているけど、なんだか言い慣れてきたというか飽きてきたというか...。去年はじめてこれを伝えました。そのときは凄い熱を持ってみんなに伝えてたのですが少しそれが冷めていることに言いながら気づきました。やっぱり毎年同じことをすると飽きるというか、冷める。授業で同じ内容をするとしても必ずブラッシュアップしないといけないなと実感しました。ぶっちゃけ仕事が間に合っていなくて去年のプリントをそのまま使ったこともあります。でもやっぱり不完全燃焼というかいまいちな感じがでるんですよね。来年度は何か違うことを紹介しようかな。同じ意味だとしても違う本や文章を引っ張ってきて。それでいろいろな本を読んだり探したりするのも成長につながって自分の弱い部分である理科の知識の少なさ対策にもなるかな。

 学校には似たような感じで同じことを繰り返しているだけの行事やイベントがたくさんあります。そこにはもともと担当者や多くの同僚たちでこうしよう!という熱が入っていたはずなのに人が入れ替わりいつの間にかなんのためにやっているのかわからない行事に。すべてを一からなんて無理だから徐々に、ですけどそれにしてももっと色々変えやすい組織でありたいと思いますね。そこに熱が入らないと何もおもしろくないと思います、教員も生徒も。2月16日。