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教育のことしか書きません。たぶん。

「教えるということ」大村はま

 国語の方のブログやTwitterを見ているとよく出てくる大村はまさん。存在は知っていたけど本を読んだことはなかったのでAmazonの中古でこの本を購入。

 

教えるということ

教えるということ

 

 読んでいると、もうビシバシと叩かれたというか、背筋がピンと伸びたというか...ちゃんと仕事しろよって言われているようでした。この方が個の成長を何よりも大切にしているということは聴いていましたが、学校から子どもたちが出ていくときの思いやちゃんと指導するということ等、1人1人の成長とその覚悟について書かれていました。そもそも教師は何をすることが仕事かということをちゃんと今一度考えて、実践し、研究し、生徒たちと過ごさないといけない。以下、よく考えさせられた部分と感想。

 

『教師の資格 研究することは「先生」の資格』

 生徒たちは日々新しいことを学びます。何気なく授業が展開されているわけですが、生徒たちからしたら大変な苦労を伴うわけです。今まで知らなかったことや違う捉え方をしていたことが変化するわけですから。教師は簡単にわかることのように言って説明し、わからなかったらできが悪い子たちだと言い、自分のせいだと捉えないこともある。研究することは大変苦労を伴います。わからないことが大半で、楽しいと思えることはちょっとだけだったりする。研究する人は成長するのは当然ですが、わからない苦しみを理解しやすいのだと思います。

 

「研究の苦しみと喜びを身をもって知り、味わっている人は、いくつになっても青年であり、子どもの友であると思います。」21ページより引用

 ぼやぼやしてないで自分がすべき勉強・研究をしようと思います。

 

『教えない教師 「読んできましたか」という検査官』

 教えずに家でしてきたかどうかをチェックする検査官になっていないか。一通りやり方を教えたらあとはただやらせるだけになっていないか。1回説明したらスムーズにできるようになるわけではない。その時その時の見取りと適切な指導が必要なはず。それをしないで、できるようになるのだろうか。

 教えないということについては昔から色々と言われていたんだなぁと思いました。自分は高校なので、学校で一度習えばそれでできるという類のものではないと思っていますが、物理を習うことによって見える世界が増えること、学ぶことによって得られる感動は最近与えられていないんじゃないかなと考えさせられた部分でした。また、『学び合い』を大村はまさんがもし見たら、どう考えるんだろうなぁ...と思ったり。

 

 なかなか刺激を受けた本でした。迷っているときというか、意欲が上がらないときに読むべき本だと感じました。11月8日。