I wanna go to alps.

教育のことしか書きません。たぶん。

リソースをどこに割くか

 久しぶりの連続投稿です。日々思うことをちゃんと記録し、考えを乗せれば少しでも記事にできるもんですね。

 

 本日の業務はひたすら採点です。来年度入ってくる生徒の学力検査の採点なのです。そんなに嫌いではないのですが、時間かけすぎ&労力かかりすぎなのです。本当に大阪は。

 

 9日、学力検査が行われました。本日から17日の発表まで業務がつめつめです。今日は採点、明日も採点。土曜も勤務します。PCの計算に入れば早いです。PCに点数入力まではひたすら人力。そりゃ間違える。間違えたらいかんので、大量の確認作業です。確認確認確認確認...。

 

 あんまり詳しくは言えないですが、とにかく困るのは記述問題です。理科なのですが、毎年必ずあります(他の教科もだいたいある)。それが困るのが、かなり必死に考え、採点基準を設けたとしても難しいんですよ、やっぱり。なにせ中学生は必死でとにかく点が取りたい。わかっている子であっても一種の興奮状態なので支離滅裂の文だって書いてくる。「ここまでは1点でここからは2点...」「あれ、じゃあこれも2点にした方がいいんじゃない?」「いや、でもそうするとさっきの解答の点が変わってくるぞ」「こりゃ400枚もう1回見ないといけないな...」などなど。めっちゃ考え、誠実にやってますが...本当に労力がかかります。しかも自分が作ったテストじゃないですし。で、ミスはダメなんです。だから確認確認確認確認...です。そりゃ時間かかります。

 

 入試において最も大切なことは公平性だと思います。全員にとって同じか。これをかなりの精度で受験生に届けるためにはマークシートしかないと思います。人間が採点するべきじゃないのです。間違えるから。1年目のときなんかは考えたことをアウトプットさせることだって大事だろう、と思ってましたがそれでは肝心な公平性がぶれるのです。これがぶれるくらいなら記述はなくたっていいと今は思えています。教科内容の理解度はちゃんと考えて問題を作ればマークシートで高い精度で測れます。

 そして、記述がありだとして、じゃあミスがないようにするためにどうすればいいかというと、時間をかけて何度も確認しかないのです。人力でやるのでかならずミスが起きます。見つける人を置く必要がある。というわけで1週間以上入試に時間をかけるわけですが、その間在校生は何をしているかというと、学校としては何もしてません。そもそも入試期間中は学校に入れません。つまり、ほっといているのです。これが明けたら終業式をして今年度は終わりますが、終業式の前に実質春休みが始まっている感じなのです。確かに、次年度入学生のためにリソースをかけることは大切です。しかし、そのリソースを全振りする必要はないでしょう。マークシートにすれば在校生のための指導がもっとできるのです。本当に、勿体ないなぁと思ったわけでした。

 

 もし高校入試が変われば中学校での指導も大きく変わる部分はあるでしょう。しかし、入試において大切なのは教科の理解度。記述がないならとにかく丸暗記をさせればよいという指導にはならないでしょう。目の前の子たちに教科の本質的な学びをさせようと思えばパフォーマンス課題だってやるし、グループワークだって組んで、できることをなんでもやる。そうすれば結局生徒の理解度だって、丸暗記だ!という教師の授業より高まってるはずです。

 

 いいとこづくめのマークシート、自分が教育委員会なら即入試で採用するのにな~と思った1日でした。こんなん大学入試でできるわけないでしょ。採点したことない人間の戯言ですよ。3月10日。